<学生サミットとは?>
学生サミットとは、「日本獣医学術集会」とともに行われるイベントです。
毎回テーマを決め、そのテーマに沿った講演会、ディスカッションを行います。
学会のスケジュールにも入っていて、会場の一部をいただいて開催されています。
低学年の学生にも、学会に行く機会を作る目的でJAVSによって作られたイベントです。
また、社会人の方々に学生の意見を聞いていただく場にもなっています。
今年のテーマは
「ヒト社会と獣医療」です。
獣医師は家畜、愛玩動物の疾病の診断、治療にあたる医師ではありますが、しかし
一社会人として考えたとき、動物を相手にするだけではなく、獣医師として
動物を介してヒトの社会に貢献することが必要です。
今回は、ヒト社会での獣医師の位置づけを考えていく中で、様々な分野で獣医師として
第一線で活躍されている方々に獣医師の社会との関わり方に関する講演を
お願いしました。
小動物分野
真駒内どうぶつ病院 院長 山下 時明先生
小動物臨床の分野の先生として、ペットだけでなくそのご家族も対象に健康管理や
飼い方に気を配っている山下先生からペット及びその飼い主に対する接し方を学ぶことで
学校の中だけでは想像することの難しい、より社会に即した獣医師象を考えてもらいました。
産業動物分野
帯広畜産大学 獣医学ユニット 臨床獣医学研究部門 予防獣医療学分野 准教授
現 石井獣医サポートサービス 代表取締役 石井 三都夫先生
27年間臨床で活躍された経験から培われた産業動物に対するお考えをお聞かせいただくこと
で、経済的な資本としての動物を扱う厳しさを学べ、他の分野とはまったく異なる価値観に
触れることができました。
その上で獣医師が人類にどのように貢献できるのかを産業動物の視点から考えました。
公衆衛生分野
北海道大学人獣共通感染症リサーチセンター センター統括 喜田 宏先生
人獣共通感染症分野の権威として、インフルエンザおよびその他の感染症から人をどう守る
のかというお話をお聞かせいただくことで、公衆衛生分野に関わる獣医師のヒト社会での役割
を学び、また公衆衛生分野に直接関わりのない分野に進む予定の人にもヒトと動物の関わり
方を考え、その考えをどのようにヒトの社会に還元できるか考えるきっかけとなりました。